「小板まきばの里」の楽しみ方

「小板まきばの里」のある小板集落の季節ごとの楽しみ方の紹介です。なお、気候データはスタッフの個人的な感覚と計測値であるため、気象観測の精度がないことをご承知願います。当施設を予約する時期の選択や、訪れるときの服装や装備の選択のための一つの参考情報として利用してください。

気温

小板まきばの里は標高約750mの地にあり、高原型の気候となります。一番近い都市の広島市と比べると、平均的には、最高気温は3~5℃低く最低気温は8~10℃低くなり、一日の寒暖差が1.5~2倍になります。

  • 1年で最も暑いお盆前後の2週間の最高気温は32℃前後、最低気温は20℃前後
  • 1年で最も寒い1月後半から2月前半の最高気温は6℃前後、最低気温はー8℃前後

が平均的な気温になります。

なお、上記の平均値から大きくずれるのが、夜明けの快晴と雨(どん曇り)・雪となります。

夜明けに快晴になると、放射冷却が起こり、真冬は-20℃、真夏でも15℃になることもあります。AM4時あたりから急速に気温が低下し、朝日が差し込んでくると急速に温かくなります。そして、逆に、最高気温は真冬でも10℃ぐらいになるときもあります。実に30℃近い寒暖差です。なお、真夏はその時でも32℃程度で放射冷却が発生したからと言って大きく最高気温が高くなることはありません。
また、冬を除き、その状態で朝日が差し込むと、小板地区のあちらこちらから霧が発生し集落全体が霧に覆われます。幻想的な風景が現れるのはこの時です。これは、東の山が低く朝日が横から差し込む小板地区の地形が大きく影響しているとスタッフは考えています。谷あいと比べ気温が上昇する前の冷えた空気が太陽で急速に温められるからです。

逆に雨(雪)やどん曇りの時は、放射冷却や太陽の陽の差込がないため、最低気温と最高気温の温度差が大幅に減少します。一日中同じ気温である日などもあります。

 

昨年の今日から2ヵ月間の気温と風速

過去1年間の気温と風速

季節

広島市と比べ冬は2ヵ月長く、夏は1ヶ月短い感じとなります。

 通常11月末ごろ初雪、12月前半に初積雪となります。そして、12月後半から本格的な降雪が始まり、一度40~50cm程度の積雪となります。その後、溶けたり積もったりを繰り返し、1月中旬ごろより根雪になり、ピーク時には1m越え(時には2m)の積雪となります。

 ただし、一般的なスキー場となどと比べると標高が低いため、溶ける速度は速く、3日ほどで積雪が半減します。そのため、根雪になっても、積雪量は大きく増減を繰り返し、春を迎えることになります。

 なお、ここ2年は、異常なほどの暖冬のため根雪にはならず、40~50cm程度積雪した後、4日程度でなくなるということの繰り返しでした。

 雪中キャンプファンにとって、今年も異常なほどの暖冬であれば、この積雪のチャンスをものにするための最大限の努力をする必要があります。

  • 一つは、当ホームページからのお知らせをこまめにチェックすること。
  • もう一つは、お勧めしてよいのかわかりませんが、そのチャンスが来たら、平日とかにかかわらず、ためらわずにキャンプ場に来ることです。

 そこには、澄み渡る満点の星空の下、雪の上でサイトの目の前に広がるなだらかな臥竜山山麓の雪景色をバックにした焚火や、一面新雪に覆われたウサギなどの動物の足跡が続く牧草地での、スノーシュー等による散策などが待っています。

 

 

 

 4月になってようやく春の兆しが現れます。それがスイセンです。一般的に春の兆しは3月前半の梅ですが、ここ小板集落ではそれが3月後半に咲く昔の園芸種で現在野生化しているスイセンです。

 このスイセンの季節が終わる4月初旬から連休に向けて、山は一気に色づき始めます。山吹色とは色はこの季節のためにあったのかというほど、微妙に色の異なる多数種類の白、黄、緑が現れます。まさに芽吹くという感じです。これが下界の半分の期間で一気に集落の下から周りを囲むなだらかな山麓を駆け上がっていきます。

 そして、仕上げは、ゴールデンウィークあたりの山桜の開花です。いろいろな種類の山桜が集落の中や山麓に点在しています。そのため、花の咲く時期が異なっていますが、そのフィナーレとなるのがゴールデンウィークごろとなります。まさに一か月遅れの桜です。

 そして、その後、五月後半に向けて数多くの種類のあった白・黄・緑は、一つの濃い緑に統一されて行きます。そうなると、いよいよ夏へのスタートダッシュが始まります。梅雨までの間、天気は安定し、晴れが多くなります。快晴の日などは夏並みの気温になります。

 梅雨の期間は、一日の気温差が少なくなり、最低気温、最高気温も共に広島市より3~5℃低いくらいで推移します。高原のため、雲の中に入った形での霧雨も多くなり、下界よりかなり湿気が高くなります。ただし、梅雨の合間の晴れは、素晴らしく気持ちがよく、田んぼ穂が伸び始めことを皮切りに、一斉に元気づいた草が主役なり、一部の草花の開花が始まります。また、いい悪い含めて、虫たちの活動も活発化してきます。蝶などが飛び始めるのもこのころからとなります。

 そして、梅雨明け後、本格的な夏が到来します。気温はすでに説明しているので省略しますが、日中の暑さがつらいのは、盆前後2週間程度となります(とは言ってもその時の下界の温度は36℃越えのようになっており、下界よりはかなり涼しい)。それでも朝夕かなり気温が下がりますので、避暑キャンプが楽しめます。芝生に生まれたてのバッタなどがピョンピョンと跳ね、オニヤンマやシオカラトンボが飛び交い始めます。トカゲやイモリなどの爬虫類や両生類などの活動も活発化します。耕作放棄地や里山の自然と共生している当施設において、キャンプ場の区画の少し周辺に行くだけでこのような動植物を楽しめることは、昔の里帰りの山里遊びができる子供たちにとっての特別な場所となります。

 隣接する見浦牧場の放牧が頻繁に行われるようになるのも夏です。当たり前といえば当たり前ですが、牛たちが食べる牧草がもっともよくのびているのがこの季節だからです。畜舎から集団で食べては少し移動しての繰り返しで、大規模林道から見れるところに来るまでに3~4時間、昼過ぎぐらいによく見れます。もちろんお牛様のことです、そこは気まぐれで、正午より前に来たり、夕方に来たりすることもあります。食べている姿はのぞかですが、何か拍子にびっくりして集団で走り出すと、バッファローの集団と同じような爆走となります。黒毛和牛が集団で爆走する迫力、そんな光景が見れる牧場はここぐらいしかないのではないでしょうか。それと、たまに子牛が牧草地から出て大規林道に脱走します。まだ小さいので柵の隙間から出てしまうのです。でも面白いのは、そこには食べ物がありません、結局、ほとんどの子牛は牧草地に戻っていきます。

 また、夏の新月の快晴の夜の小板集落は特別な世界になります。それは天の川です。変な言い方かもしれませんが、このころ小板集落は天の川がはっきりと見れるリアルプラネタリウムになります。天の川は1等星や2等星よりかなり暗く、街明かりが差し込むところで見ることは不可能です。富士山の西麓などは富士山のバックに首都圏の明かりがバックライトのよう空を照らし、ほとんど天の川を見ることはできません。しかし、ここ小板は一番近い街明かりでも広島市、そしてその光を深入山がほとんどブロックします。そんな真っ暗な夜空が、なだらかな山麓囲まれた小板集落の地形の上に広がります。南から北(北から南?)へと180°に近い円弧を頭の上に描いている天の川、一生の思い出になるかもしれません。

 8月後半から最高気温が下がり始め、9月になると一気に秋の気配になってきます。草木や虫は一斉に店じまいの様子です。10月になれば小板集落を南北から見下ろす深入山や臥竜山の山頂から紅葉が始まります。そしてなだらかな裾野を駆け下りてきます。すそ野の下のほうが紅葉となるのは10月後半から11月前半です。当施設も、このすそ野の中の一部として紅葉が真っ盛りとなります。

 話は、一度横にそれますが、当施設の周辺は昔、耕作地であり、また、横を走る大規模林道もありませんでした。そのため、耕作放棄地や、大規模林道造成時に形を変えられた大規模林道沿いには、植生の初期の植物が生えてきます。それが、当施設の周りにたくさん生えている赤松などとなります。それから30~50年経ち、その植生が第2世代へと変化し始めています。その代表が楓です。 

 話をもとに戻して、施設内の紅葉はヤマザクラの紅葉から始まります。そして、サイトから見える臥竜山の裾野は、天然の点在する杉の緑を残しながら、コマユミなどの真っ赤に葉がが染まる低木や、コナラなのどの黄色の葉が入り乱れ、最高の景色が現れます。10月後半から11月前半の3週間程度の間の限定された期間の景色ですが、上から下ってくる紅葉の変化は毎日見ても飽きません。そして、最後は施設内の楓です。まだまだ、第1世代の赤松にとって代わるほどの数はありませんが、土蔵の後ろにある大きな楓の木などは見事に紅葉します。三角山の中にモミジの幼樹も点在してコナラの黄色と合わせてきれいな林となります。 

 施設内で、シンボル的なものはその土蔵の後ろの楓以外にもう二つあります。一つは、ドングリサイトの入り口付近に近接して経っている、赤松とヤマザクラとモミジです。この3つの木の枝が入り混じって、紅葉の葉が彩る巨大な生け花のようになります。もう一つは、ドングリサイトの名前の由来となったドングリサイト区画NO1の両端に大きく育っている2本のコナラです。このコナラの葉がすべて落葉すると施設内の紅葉は終わりとなります。
 そして、当施設の外、小板集落に目を向けると、イネ刈り直前の黄金に染まった田んぼや、紅葉の時期の最後の主役となる、耕作放棄地を覆うように咲く数多くのススキがあります。ススキ越しに見える藁ぶき屋根の古民家の景色は、中国地方の古民家ファンにとって一つのあこがれとなっているようです。また、牧草地などの開けたところでは、日の出のほぼ真横から差す黄色い朝日に照らされたところは、燃えるような紅葉の景色となります。たった15分の間ぐらいだけに見られる景色ですが見ごたえがあります。 

 そして11月、もうそこは冬の入り口です。耕作放棄地が銀色の穂となったススキに覆われ、かなりの頻度で霜が降り、晴天の日は、朝霧が発生し、幻想的な世界が現れ始めます。住民や別荘の方々が薪ストーブを焚き始めるのもこのころです。風のない晴天の朝霧の中に薪ストーブの煙がゆっくりと漂う景色は一品物です。そして、12月、もうそこは真冬の世界となります。

一日の中で

小板まきばの里のる小板集落の日中は、黒毛和牛の放牧などの特徴もありますが、ある意味平凡です。どこでもあるような里山の風景が四季を通じてそこにあります。しかし、それ以外(夜明け、夕暮れ、真夜中)の時間帯になると、一変、独特の表情が現れます。

 

夜明け

 最も豊かな表情を持っているのが夜明けです。快晴の夜明けを迎えると放射冷却により朝4時ごろから急速に気温が下がります。

 夏や遅い春または早い秋には、その時点で冷やされた空気からにじみ出てきた霧が発生します。小板集落全体を低く覆う霧で、霧の上には霧から透けて見える快晴の青空が広がっています。集落全体が白いフィルターにかかったようになり、集落の風景全体が水彩画のようなタッチに変化します。その後、水平に近い角度で差し込んでくる朝日が、霧の中で拡散し、集落のあちこちが光り輝くように見えてきます。
 また、早い春や遅い秋の放射冷却の夜明けは霜となります。牧草地や耕作放棄地の草などが真っ白に染まり今までとは別の世界の景色が現れます。その後、それが、水平に近い角度から昇る朝日に照らされたところから順に蒸発し、そこを出発点にして霧が地表近くを漂って来るのです。風の具合にもよりますが、家の屋根の上ぐらいの高さを漂う場合もあれば、山麓から里中へ地表を這ってくるときもあります。風の強さや吹く方向で、いろいろな風景が現れます。そして、その後、一斉に焚かれ始める薪ストーブの煙が合流し、油絵ような風景が現れます。
 そして、最後に残ったのでが冬の放射冷却です。風景的にはある意味快晴の青空が広がっているだけです。しかし、積もった雪の表面がガシガシに固った牧草地が広がります。絶好のスノーシューハイキング日和となります。
 放射冷却とは逆に、明け方まで無風の中でしんしんと雪が降った日の朝です。樹木の上に雪が積もり、一見、樹氷のように見えます。この状態で、夜明けごろに晴れてくると、快晴の中の樹氷?が広がる小板集落が現れてきます。

 

夕暮れ

 夕暮れは、典型的な高原の空が現れます。雨上がりの雲が真っ赤に染まる夕焼けや、逆に雲一つない空がスカイブルーから濃い紺色に染まっていくトワイライトなどです。特筆なのは、それらの景色がキャンプ場の中か見れることです。薪を焚きながら、キャンプ料理に下包みを打つ、そんなシーンをこの夕暮れの景色が包み込みこんでくれるのです。キャンパーにとって至福の時間となります。
 ただし、この景色、天候が急に荒れたときの後に最も素敵なものが現れます。全国的に低気圧覆われて雨が長い間降るような天気予報の時にはあまり現れません。しかし、ゲリラ豪雨など、局所的に雨が降り、それがあちこちに移動するような天気予報がころころ変わる天候の時、それは突然やってきます。まさにキャンパー泣かせの天候です。
 とは言え、それは極端な話、逆に天候ではなく、タイミングという観点から見ると、夕焼けの中に沈む月や、陽が沈むころに東の空から昇ってくる満月が朝焼けのように見える空から昇ってくる。そんな景色が小板集落の中でみることができます。月齢を計算して、それが見れる可能性を計算することもできます。
 偶然に任せるか、計算して見に来るか、雨のリスク負うのか、それはあなた次第、それが小板まきばの里(小板集落)の夕暮れです。

 

真夜中

 真夜中は、星空の一言に尽きます。確かに、天の川が最もはっきり見えるのは夏です。
 しかし、満点の星空は、新月の頃を中心に毎月現れます。特に冬は空気が澄んで、星々の輝きは夏の比ではありません。雪に音が吸収されてシンと冷たく静まりかえった真夜中、焚火や薪ストーブ越しに見える、研ぎ澄まされた星空は圧巻です。さらに温まった身体を焚火や薪ストーブから離して、小板橋まで足をのばすと、夏よりも鋭く明かるく輝く満点の星空がそこに広がっています。
 そして圧巻は、街でも比較的見ることができる南の空に輝くオリオン座です。この冬を代表する星座が東の水平に近い山の稜線から横に寝た形で現れます。そして夜明け近くになると、逆向きに寝て沈んでいきます。街中では決して見れない地平線近くの横に寝たオリオン座を雪景色の中で見る、そんな天の川を見るのとはまた違う、冬ならではの満点の星空を楽しむことができます。

 あと、先ほど「星空の一言」と言っておきながら、もう一つ素敵なものがあります。それは満月です。小板集落で見れる満月は、気のせいか街で見る満月より大きく見えます。普段真っ暗な小板集落を、それがまるで巨大な街灯のようになって照らします。ライトが無くても道を歩くには十分な明るさとなります。
 秋になると、耕作放棄地がススキ野原となります。その中に藁ぶき屋根の古民家があります。これに満月揃うとどうでしょう、おとぎ話の世界がそこに現れます。

 

小さなお子様にとって

小板まきばの里には、小さなお子様が楽しめる特別のアクティビティはありません、しかし、小板まきばの里を含め小板まきばの里がある小板集落は、「となりのトトロ」のような里山です。そこには、昔ながらのおじいちゃん・おばあちゃんの田舎に帰ったときの里山体験が待っています。

キャンプ場自体が里山の中に溶け込んで存在し、テント区画の一歩外に出るとすでにそこは里山です。

キャンプ場は50年以上前に耕作放棄された耕作放棄地の一部を利用し、その地形を生かして作られています。そこには50年以上かけて田んぼから自然に戻った湿原や、そこから広がる臥竜山の緩やかな裾野の風景が楽しめます。

施設の中には湿原から連なる小川や水路があり、造成中の場所はまるで林業の現場です。小さなお子様にとって、自分の背丈ほどある湿原の草の中にある小さな小道を進ん出だ先に突然現れるジャングルの中にある小川や、幅60cmの水路にかけられた丸太橋を渡るような冒険が楽しめます。また、浅い小さな水路に流す笹船や、丸太置場や材木置き場を陣地にした水鉄砲の撃ち合い、水路周辺や小川にいる水生動物を探して遊ぶ、まさに里山といった遊びができます。

そして、キャンプ場の外には、キャンプ場の耕作放棄地から連続して広がる里山があります。田んぼや畑の手入れをしている里山の日常や、当施設の名前の由来にもなっている牧場があります。起伏のあるスイスのミニチュアのような牧草地に黒毛和牛が放牧されています。タイミングが合えば、この全国的に珍しい和牛の放牧を、目の前で見ることができます。

今や、小さなお子様にとって、絵本の中にしか存在しないようになってきた昔ながらの里帰りを味わえる、そんな場所が「小板まきばの里」です。